私のからだが教えてくれたこと

日々の気付きや暮らしの手仕事のこと

安心・安全で自然な食べ物を口にすることが普通の世の中になりますように

note記事(2021/7/9)より転載

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「you are what you eat=あなたの体は食べた物でできている」

体調を壊してから、この言葉をとても意識するようになった。

何より、かつてイタリアの山奥で食べた採れ立ての野菜の美味しさが忘れられない。

特に、余計な人の手が入らない自然の森の中で育ったキノコは、大地のエネルギーがそのまま詰まっているようだった。(実際、畑として耕された土地よりも野生の土地で育った作物の方が栄養価が高いらしい)

凝った味付けをしなくても、歯応えと滋味に溢れた素材そのものの味は一口食べる毎に幸せをしみじみ感じさせた。

そして当時の私はみるみる健康を取り戻した。

もちろん、食べ物のお陰だけではないけれど、とても大きな要因だったと思う。

 

考えてみると、人間の欲望を反映して食はどんどん豊かになり、品種改良を重ねた作物や、分かりやすく味覚を刺激するような物質を入れた食品は、有る意味美味しくなった、と言えるけれど、実は、貧しかった昔の人だって、もっとずっと美味しいものを食べていたのかもしれない。

冷蔵庫も無い時代は採ったら直ぐに食べるか保存食にしたりしただろうし、基本は地産地消だっただろうから。

私が体調を崩して一番大きく変わったのは、もともと食べるのは好きだけど料理は苦痛なタイプだったのが、ちゃんと栄養のバランスを考えて自炊するようになったこと。

なるべく体に負担の少ないように、加工食品は減らし、お米や卵や調味料等、出来るだけ安心できるものを選ぶ。(もともと母がゆるくこだわりがある人なのでそこまで変なものは口にはしていなかったけれど、私の貯蓄が許す限り、私用に更に細々と買い足している)

また、無職になってからは、漬け物を浸けたり、今までは買っていたものもなるべく作るようにしている。

自然環境に配慮しながら人の体にも優しい食べ物を作ってくれている生産者さんはまだ少ないけど、確実に増えてきていると思う。

決して楽ではないその取り組みへの情熱や頑張りがありがたい。

もちろん、手間隙かけたり原料にこだわっている分割高だけれども、出来るだけ応援したいと思っている。

そして、私も元気になったらそこに参加したい。

一人でも多くの人が環境や健康を意識して商品を選ぶようになっていけば、コストも多少は押さえられるだろうし(勿論、妥当な値段は守るべき)、スーパーの棚の商品もどんどん置き換わっていくだろう。

今は、スーパーの売り場を見渡せば、食品と言うよりも、工業製品が並んでいるように思える。

食品の原材料欄を見て、正直、気持ち悪いなと思うことも多い。

更には大量に余らせて廃棄する現実。

日本は食品添加物や農薬についての規制も欧米諸国と比べて緩いと聞く。

私たちは一体何を食べさせられているのだろう?

食品会社の人は、自分達で作りながら何も感じないのだろうか?サラリーマンとしては、もしそこに疑問を感じても、何もアクションできないのかもしれないけれど。

でも、皆、体が元気なうちや、自分に子供が生まれたりしないうちは、そんなこと考えないんだろうなぁ。

生活のこと、お金のこと、他にも沢山考えることがあるから。

 

私は今はこんな体で動けないけど、沢山目標があって、「フードバンクを安心安全な食べ物中心で運営すること」も、その一つです。