私のからだが教えてくれたこと

日々の気付きや暮らしの手仕事のこと

私のからだが教えてくれたこと

note記事(2021/4/28)から転載・一部修正

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私の体がハッキリとおかしくなり始めたのは、2017年9月の連休の直後だった。

ちょうど勤めていた会社の昇格試験が終わって、ようやくほっと肩の力が抜けたところだった。

でも、本当はそのもっと前から少しづつ不調を感じていて、「何かがおかしい」それは自分でも分かっていた。分かっていたけど、目の前にあるやらなければならないことをこなすのに精一杯で、とにかく「大丈夫、ちょっと疲れているだけ」と自分に言い聞かせて、何とか毎日を過ごしていた。

でも、もう限界に近づいていた。

体に痛みやだるさやその他不快な症状がどんどん出てきて、週に5日間働くことがしんどくて、仕事をよく休むようになった。

仕事の日は帰宅後はしばらく横にならないと動けなかった。仕事帰り駅の救護室で休ませてもらうこともあった。土日は大体横になっていた。

「このままではまずい、何とかしないといけない」そう思うものの、原因も分からないし、病院の何科にかかれば良いかも分からない。

そんな時はと、鍼灸院に行ってみるものの、楽になるのはその時だけで、根本的に良くなることはなかった。

整形外科で出された痛み止めの薬や注射も全く効かなかった。

会社の保健師さんに心療内科を受診することを勧められて、しばらく通って漢方治療を続けていたが、改善はみられなかった。

そしてついに痛みで腕が動かなくなりパソコンを打つことが出来なくなった。

私は事務職だったので、こうなるともう仕事なんてこなせない。上司や同僚に申し訳ない気持ちで一杯になりながら、会社を休職することになった。

 

その間、いろんな病院で検査をしたが、どこに行っても「異常無し」と言われるばかりで、心療内科での治療(つまり精神薬での治療)以外は示されなかった。

その他にも鍼灸、整体、効果があるかもしれないということは色々やってきたけれど、結局、一時的に持ち直すことはあっても、体調が元のように戻ることはなかった。

私は会社を退職した。

こんな辞め方をするなんてと、悔しくて情けなかった。

 

退職後は、私の体調を分かった上でアルバイトをさせてくれるという親切な人がいて、しばらく自宅でバイトをさせてもらっていた。

しかし、慣れない新しい仕事は自分が思うよりもストレスだったのか、それとも他の原因もあるのか、更に体調が悪化し、結局そのバイトもストップすることになった。

今、体がしんどくて思うように動けない私は、実家で高齢の両親に頼って生きている。

そしてこれから、この体とどうやって上手く付き合っていくか?どうやって生計を立てていくか?そして出来るだけ幸せに生きていくための方法を、模索中だ。

 

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体調を崩してからの数年間、私の内面では本当に色々な変化があって、一般的に見れば幸せとは言い難い境遇にも関わらず、ずいぶん穏やかな気持ちでいられている(勿論、体が不調な時は簡単に乱れるけれど)。

それは自分自身と真っ直ぐに向き合ってきたお陰だと思っている。

自分と正直に向き合うのは、苦しい作業ではあるけど、人の内側にあるすごい可能性を引き出して広げてくれるものだと思う。

もしかすると、世界平和も、一人一人が自分の内側としっかり対話することで実現するんじゃないか?とまで思っている。

私の体は、痛みやだるさを通じて、それまで見えていなかったいろんなことを教えてくれている。

仕事を辞めざるをえなくなるほど体が悪くなったのも、「この生活を続けていては駄目だよ、生き方を軌道修正しないと」というサインだったと今はハッキリ分かる。

そして、これからもどんなことを発見していけるのだろう?と思うと、少しワクワクもする。

とは言え、やっぱり体は痛くもだるくもない方が良いに決まってるし、私にはこれからやりたいことが一杯あるので、健康を取り戻すための努力もしていく。そんな日々の気付きを綴ります。